狼煙が呻いて勃ちおこり・・・(ソロ極致=RJ 考察) 【ザ・デルタ/ロバート・ジョンソン】

高峰のブル-ズ・アイコン ロバ-ト・ジョンソン。その遺産は、二枚の写真と29曲の41録音。減少着々の尊命を往く直接抵触による証言も一通り出揃った風があります。ので、余計に三秒半の動画や未発売の吹き込みと言った幻惑は波紋へ至るのでしょう。

ロバ-ト・ジョンソンCD

シンクロ率へ委ねます。
黒人は被らされていましたが日本人も狭め縮められつつ或り、もはや奴隷度合に於き左程な違いを見出しません。

主で野良仕事から成る共同帯の綻びを見抜いて、芸・色濃い道にて出奔する手を確かにする。
好んで学ぶはジュ-クジョイント流儀。
よそへ廻れど陳我を貫き通す嵌めに易い為、悪い噂と明るみの所在地が知られる。
僻み妬み嫉みがやっかみで渦巻き、長居は無用。
大国に属しながらも拒まれ、安定を欠く足場。多くの家族は北部移住で渋汁を呑まされる。
板挟み的第三者なら緊張と抑制が日頃から走り
そこで耐久するにRJは若過ぎたであろうし、当代少なからず遊侠の味も覚えていた筈だから、髄に沁みる苦悩を強いられますね。

「がんじがらめなのに脆い在り処」と認めた故郷は、やがて自分の肉体と重なりを始める。滅茶へと向いた収まりを持たぬ感情の孤絶は、咳を圧し込めたかの様な瞬きから七色に甲高く屹立する。RJのヴォ-カル真骨頂です。

-名士凱旋― 歓待されもしたけど、
蒸され噎せ返る時、
ロバ-ト・ジョンソン
証は起つがバツも勃ち本人は既に発つ。朝昼夜。

猶予の途、演奏も含め指が巧く運ぶ事のみへ即付価値は先んじられていく。
渾身で、「刻み憑き」と「誤魔化し」を皆に奢る。
一人オ-ケストレ-ション(押尾!)。能力が怒りだす。
記述頻繁ですがシンガ-として豊饒(ホ-ン・ト-ンの包みを課す声)で有り乍ら
二名を想わせるギタ-に肢使い切り、低域部まで兼ね拡げた姿勢も辿りの故ですね。
単調だが苦さ香るフィンガ-・ピッキングのビ-トが唱えを支え、責任執って結ぶ。

 ~ 自(おのず)を隅々に社(やしろ)の林々へ構え、匹す ~

ロバ-ト・ジョンソンCD

ポピュラ-な側面も沸くRJはレコ-ディング以後詰まったのか
ピアノとドラムでミニ・コンボを組んでたと聞きますね。
どんなアンサンブルを魅せたんでしょうか。
もし、エレクトリックを握るのなら?
フル・ピ-スで演ったなら?
fin